愛隣幼稚園

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愛隣だより☆10月巻頭言☆

降雨の少ない暑い夏が過ぎ去り、2学期に入ってひと月しか経たないというのに、相次ぐ台風の到来は様々なところに影響を及ぼしています。地球もやはりおかしくなっていますね。

さて今夏、リオオリンピック・パラリンピックが開催され、日本人選手が過去最高のメダル数を獲得するほど輝かしい活躍をし、私たちの心をあつくさせたことは記憶に新しいことです。なかでも男子400mリレー決勝は、4人の選手誰一人として9秒台を出したことがないのに、銀メダルを取ったことに驚かされました。この快挙を、ある新聞は「7㎝の勇気」との見出しで、「シューズ4分の1足分、7㎝ほどに込めた勇気が日本陸上界の歴史を塗り替えた」と記していました。バトンの受け渡し区間で、前の走者がどこまで走ってきたら自分が走り出すか、その目印をある走者は予選より僅か7㎝、別の走者は半足分の15㎝遠ざけたというのです。決勝で勝つために、受け渡し区間を越えて失格になるリスクを覚悟しての、ぎりぎりの決断だったのです。また、バトンパスの方法も他チームと異なるそうです。個々の身体能力の差も、互いの協力や並々ならぬ工夫と努力、試行錯誤を重ねた結果があのレースであったことを知らされました。

今月の主題は「試行錯誤」です。新しい物事をするとき、試みと失敗を繰り返しながら、次第に見通しを立てて解決策や適切な方法を見いだしていくことと辞書に記されています。生涯に1300点もの発明を行った人類史に残る発明家エジソンは、「あなたはこの実験を失敗だというのか? これは失敗したとは言わない。これは、うまくいかないということを確認した成功例なのだ」と述べています。私たち大人は早くに良い結果を求めがちです。けれども幼児期は子ども自らが意欲的に取り組めるように見守ること、また安易に教え込むのでなく、待つことも必要なのです。結果よりも、今何を学び、何が育っているのか、そのプロセスを見つめたいものです。(園長)