愛隣だより☆2023年4月巻頭言☆
2023年7月18日 投稿者:愛隣幼稚園
進級、入園おめでとうございます。3年に及んだ新型コロナウイルス感染症も終息傾向にあり、感染症法上の位置づけが来月8日より季節性インフルエンザ等と同じ5類に移行される見通しです。マスク着用の必要もありませんので、顔が見える出会いが与えられることは嬉しい限りです。ただ、単純にすべてが元に戻るわけではありません。コロナ禍にあって、それまで当たり前のように行っていた生活様式や行事の持ち方について検討を加え、見直しました。強いられた困難を恵みに変えていく機会としたいと思っています。
年主題は「ともにつむぎだす」(聖句:エフェソの信徒への手紙2章17節より)です。「紡ぐ」という言葉は、糸偏がついている通り、綿や繭からとった繊維を合わせて糸にすることです。「心を紡ぐ」という場合は、心を通わせるというニュアンスで用いられます。布を紡ぐには縦糸だけでなく横糸も必要なのと同じように、縦と横の関係が不可欠です。縦の関係は神さまと人の関係、横の関係は人と人の関係です。これらが上手く組み合わさって良いものが生じる、すなわち成長するということです。キリスト教の十字架は縦と横の関係を表しています。神さまとの縦軸を基本としながら、横の関係をつないでいく、それがキリスト教保育です。主題聖句の後にこうあります。「あなたがたは神の家族であり、・・・キリストにおいて、この建物全体は組み合わされて成長し、・・・キリストにおいて共に建てられ、・・・神の住まいとなるのです」。「神の住まい」という言葉は、聖書の原文(ギリシャ語)では「神が見守ってくださる住まい」と訳すことが出来ます。愛隣幼稚園はそのような施設です。神さまが見守ってくださる住まいの中で、神さまを見上げながら、心を通わせ合い、「ともにつむぎだす」、そのような一年をご一緒に歩んで参りましょう。(園長)