愛隣だより☆巻頭言2月☆
2019年2月5日 投稿者:愛隣幼稚園
卒園間近の愛する子どもたちと密に触れあうことの出来る楽しいひと時、「園長室で楽しむ会」が二日間に渡って行われ、年長児が4グループに分かれて園長室に遊びに来てくれました。入室後、すぐにおやつが主任と事務の先生から運ばれてくるのですが、その一つがアンパンマンのグミでした。配膳の際、「バイキンマンのお友だちはごめんね。中身は一緒だからね」との言葉のもと、何と私のところに差し出されたのは4回とも全てバイキンマンの絵柄でした(一度ぐらいメロンパンナちゃん来ないかなと思いましたが)。その時、思い出したのです。私たち多くの大人はバイキンマンを悪者扱いして嫌いますが、子どもは必ずしもそうではないということを。私が前いた幼稚園に、Yちゃんという自閉症の女の子がいました。Yちゃんは併設されていた園長宅にいつの間にか勝手に上がり込んで、アンパンマンの絵本を一人でじっと見ていたことが今でも忘れられません。Yちゃんは、バイキンマンが大好きです。というより、バイキンマンがいつも何か悪いことをして、アンパンチでやっつけられるのが痛ましく、涙を流すほど感受性豊かな女の子でした。
「キャラクター」を私たちは、個性、賜物、特徴、性質として捉えますが、元の語源がギリシャ語で「刻まれた印」という意味であるように、「あの人は正しい、この人は悪い」という烙印を押してしまいがちです。けれども、キリスト教の人間観は「正しい者はいない。一人もいない」(聖書:ローマの信徒への手紙3章)とあるように、人は皆、罪人なのです。あるいは、長所と短所の「響き合う」(月主題)存在が人間なのかもしれません。
「鬼は外、福は内!」との声が響き渡る月です。しかし、人間の罪のために十字架にかかってくださったイエス様のゆえに、私たちは弱い体も心も受け入れられて、あるがままに生きることがゆるされているのです。(園長)