愛隣だより☆2023年12月☆
2023年12月1日 投稿者:愛隣幼稚園
今年の冬はことのほか暖かい見通しのようですが、気候とは裏腹に世界を見渡すと何と冷え切っていることでしょうか。ロシアとウクライナの終わりの見えない戦禍に加え、イスラエル・パレスチナ間でも戦闘が激化し、ガザの町は破壊され、わずか2ヶ月足らずで1万5千人を超える命が奪われています。クリスマスを迎えるこの時期に、イエス・キリストの生まれた地でこのような惨劇が繰り広げられていることに心を痛めます。クリスマスこそ、愛と平和が世のすべての人々にもたらされるよう祈りを合わせたいと思います。
「愛は勝つ」で知られる歌手のKANさんが先月亡くなりました。30年以上昔、私が高校生の時にヒットした曲ですから知らない方も多いでしょう。福岡出身で、キリスト教の幼稚園に通い、教会で讃美歌を歌う日々を過ごして育ったからでしょうか。その歌詞はキリスト教的なメッセージにあふれています。発売から数十年の時を経ても、東日本大震災の被災者やコロナ禍の最前線で労苦する医療従事者を励まし続けてきたそうです。歌い出しの「心配ないからね」は、聖書に出てくる「恐れるな」という言葉を彷彿とさせます。そして「どんなに困難でくじけそうでも、信じることさ、必ず最後に愛は勝つ」と同じフレーズで歌い上げられていきますが、巧みな転調が世界を一変させる効果を生み、聴く者に勇気と力を与えます。まるでイエス・キリストの十字架が指し示す愛の勝利を歌っているかのようです。心に響く名曲ですが、それ以上に讃美歌は世界中で何百年も歌い継がれ、慰めと希望を与えてきた名曲ぞろいです。私たちを取り巻く状況がどんなに暗く困難に満ちているとしても、神さまがイエス・キリストを与えてくださったから大丈夫と、喜びあうクリスマスを皆で迎えたいものです。 (園長)