愛隣幼稚園

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愛隣だより☆2025年6月巻頭言☆

「世界一貧しい大統領」と言われた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が5月13日、死去しました。首都近郊の貧しい家庭に生まれ育った彼は、若い頃、世の中の貧困や格差に矛盾を感じ、反政府ゲリラ組織に参加します。そのため4度の投獄、10年以上も収監された過去を持つ人です。彼が政治家になったのは釈放された後、50歳になった時のことです。それから25年の時を経て、2010年に大統領に就任します。努力して一国のトップまで上り詰めたわけですから、貧しい生活から脱却して、少しぐらい優雅で贅沢な暮らしをしてもよさそうなものです。しかし、彼の生活は以前と変わらず質素で、むしろ大統領としての自分の給料の大半を貧しい人々のために献げ、大多数の庶民と同じ生活を続けたことが「世界一貧しい大統領」と言われる所以です。彼の残した言葉の中に、「貧しさとは、少ししか持っていないことではない。いくらあっても満足しないことだ」というものがあります。本当の豊かさや貧しさとは何かを問いかけている言葉だと思います。絵本にもなっていますので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

今月の聖句が響きます。「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる」。もし欲求が無限に拡大するとしたら、それだけで人生が終わってしまうことを鋭く指摘するムヒカ元大統領の言葉と真逆のような言葉に思えるかもしれません。しかし聖書は、与えられることを信じて神に祈り求めることを私たちに要求します。そして私たちの求めるものと、神が与えてくださるものが必ずしも同じであるとは限りません。自分の求めているものと違い「神さまどうしてですか」と呟きたくなることもあるでしょう。しかし神は求める者に最も相応しいものを与えてくださる方です。その恵みを「みつける」(月主題)ことが求められているのではないでしょうか。                         (園長)