愛隣幼稚園

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愛隣だより☆2025年7月巻頭言☆

梅雨の晴れ間のまぶしい陽射しの中で、思いっきり水あそびを楽しむ子どもたちの表情は喜びに満ちています。先日、東京出張の機会がありました。通常、飛行機で日帰りするのですが、風景を見ながら距離感を味わいたく、鉄道で出かけて参りました。新幹線の車窓から目を凝らすのは、大阪、名古屋、東京など都会のビル群ばかりですが、特急列車から目に入る大半は田園地帯であることに気がつかされました。今、日本では米騒動の只中にあります。連日、備蓄米のニュースが流れています。確かに、お米の値段はここ数年で倍以上になりました。我が子は高校時代ラグビーをしていましたから、体づくりのために毎食600グラムのお米を食べていました(一般的な弁当屋の大盛りご飯が約280グラムですから、かなりの量です)。今の米価を考えると、家計を圧迫しただろうと恐ろしくなります。片道6時間の鉄道の旅の途中、各地に広がる田園風景を見ながら、これだけ多くの田んぼがあるのに、お米はどこへ行ってしまったのだろうと思いました。またちょうど田植え真っ最中の様子を目にし、農家の方々は無事に育つようにとの祈りを込めながら励んでいらっしゃるに違いないと思いました。

今月の聖句は「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい」です。園に納入してくださる米穀店の方は、子どもたちの給食に支障があってはならないと様々な努力をしてくださっています。一方でパレスチナのガザ地区では主食であるパンを焼くための小麦すら手に入らず、多くの人が飢餓状態にあることを忘れてはなりません。こうした時に私たちは単に自分のことばかりに目が向いて不平不満を述べるのではなく、感謝の心を忘れず、お米を一粒も残さず綺麗に食べる、そうした機会にしてみてはいかがでしょうか。    (園長)