愛隣幼稚園

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愛隣だより☆2月巻頭言☆

元旦の南日本新聞社説に「ヒマラヤを越える鶴に」という記事がありました。鹿児島県出水市は鶴の飛来地でも有名ですが、まず、茨木のり子さんの「鶴」の詩が引用されていました。「鶴がヒマラヤを越える。たった数日間だけの上昇気流を捉え、巻きあがり巻きあがりして、九千メートルに近い峨峨たるヒマラヤ山系を越える、カウカウと鳴きかわしながら」。それに続いて、「飛行しているのはアネハヅル。越冬地のインドへ渡るために、親鳥から若鳥まで編隊を組んでヒマラヤ越えに挑むのです。それはまさに命懸けの旅です。・・・酉年のこの一年、どんな日々が待っているのでしょうか。・・・私たちの一生もまた、山あり谷ありの旅に違いありません。内外を鳥瞰すれば・・・難題が山積しています。まるで絶壁がそそり立つヒマラヤのようです。それでもアネハヅルのように力強く翼をはばたかせ、その頂を乗り越えなければと思います」(以下略)と記されていました。

鶴の生態を調べてみると、世界に17種、うち日本で見られるのはアネハヅルを含めて7種だそうです。そして17種のうち全長97㎝と最も小さなアネハヅルの群れが、生き抜くために世界最高峰の山越えに挑むことにロマンを感じます。そこには恐らく互いの信頼に基づく連携があることと思います。また、鶴の夫婦は一雄一雌制でとても仲が良く、何らかの理由で欠けるまで生涯共に暮らすそうです。かつて出水市で羽が傷ついた雄鶴を保護したところ、相手の雌鶴が心配して上空を旋回しながら鳴き続け、他の鶴が3月にシベリアに帰っても雌鶴は5月まで出水市に残った後、一旦シベリアに帰りますが、その年、再び戻って来て、保護舎上空を鳴きながら旋回していたというエピソードもあるほどです。

月主題は「信頼」です。夫婦も親子も友人関係も、共にいて相手を知ることから始まります。そこに信頼の土台が築かれるのです。更に関わりを深める中で、目に見えない信頼の絆が結ばれ、困難をも乗り越えていく力が与えられていくのではないでしょうか。(園長)