愛隣だより☆2019年4月巻頭言☆
2019年4月26日 投稿者:愛隣幼稚園
園舎建て替えを計画している本園は、春休みの間、お宝が地中に眠っていないか埋蔵物発掘調査を行いました。残念ながらお宝は出ず、地層の奥底にはうっすらと水が。どうやらこの地域は大昔、川であったとのことです。それを聞いて、新年度の主題聖句「その人は流れのほとりに植えられた木」(旧約聖書:詩編1編3節)を思い起こしました。聖書の舞台となったパレスチナ地方は一本の木も一つの草も生息することを許さない厳しい砂漠地帯です。しかし、それとは対照的にオアシスにあっては青々とした木が生えていて「実を結び、葉もしおれることがない」と、数千年前のイスラエルの人たちは命を育んでくださる神への信仰を表現し、厳しい風土と殺伐とした時代を生き抜こうとしたのでした。
2019年度が始まりました。新入園児にあっては、どんなお宝(賜物)が眠っているか楽しみです。一人ひとりが「ありのままで」(月主題)安心して園で過ごし、自分を好きになり、自分を十分に発揮出来るよう心がけたいと思います。「ありのままで」と言えば映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」を連想させます。雪山で「少しも寒くないわ」と言って、モンスターのようになっていくエルサ。通常、モンスターと言えば「黒」をイメージしますが、私たちの常識とは反対に美しい「白」に変化していきます。その過程において、否定的にではなく、肯定的に「ありのままで~♪」と歌われることによって、たとえ孤独になったとしても、人間性が解放され、素直で自由になっていく姿を表現しているところに魅力を感じるのです。幼稚園は初めての集団の場ですが、真に自由になるためには、単に集団に埋没してしまってはなりません。ある程度の社会性や協調性を身に着けなければなりませんが、「右向け右」で自らを抑えつけるのではなく、ありのままの自分が受け入れられる場こそ、幼児期に必要なのです。(園長)