愛隣幼稚園

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愛隣だより☆2022年4月巻頭言☆

希望にあふれる春というのに、新型コロナウイルス感染症が再び拡大傾向にあります。ウイルスとの戦いで世界が一つにならなければならない時に、ロシアのウクライナ侵攻で多くの尊い命が奪われ続けていること、自国の利益のみを追求し、自分と異なるものを排除しようとする動きに深い憂慮を覚えます。感染症や戦争の脅威が世界中に憎悪や分断を生み、希望や喜びをもって生きることが難しい状況に私たちはあります。そのような中で示されるのは、当園が加盟しているキリスト教保育連盟の年主題「つながって」です。主題聖句に旧約聖書の詩編121編7~8節の「主がすべての災いを遠ざけてあなたを見守り、あなたの魂を見守ってくださるように。あなたの出で立つのも帰るのも、主が見守ってくださるように。今も、そしてとこしえに」が掲げられています。「主」(しゅ)とは、神さまのことです。この短い聖句に「見守る」という言葉が3度も繰り返されています。

生まれて初めて親元を離れての園生活は、子どもにとって不安であり、孤独です。親も不安です。心配します。保育者も同じです。新任の保育者にあってはなおさらです。その不安な心に今月の聖句(同じ詩編121編の冒頭)が響きます。旅人は目の前に立ちはだかる山々を見上げ、「わたしの助けは来る。天地を造られた主のもとから」と、神に対する信頼を歌います。山々は試練の象徴です。それを乗り越えていくことが出来るようにと祈らずにはいられません。そういう詩です。ここ数年のコロナ禍で、私たちは愛する者といつでも側にいて寄り添うことが出来るわけではないことを経験してきました。しかし、祈りを通して寄り添い続けることが出来るのです。神が共におられ、見守り、必ず助けてくださるという信頼、これが私たちを結ぶつながりです。主の見守りの中で、「はじめの一歩」(月主題)を踏み出して参りましょう。(園長)