愛隣幼稚園

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愛隣だより☆2022年6月巻頭言☆

知床半島沖での遊覧船沈没事故が一ヶ月以上経った今も連日報道されています。船体は海底深くで発見され、引き上げられたものの、捜索は難航し、乗員・乗客26名のうち半数近くの方々が行方不明のままです。楽しいはずの旅が一転、どんなに恐怖と苦痛を経験されたことか、また残された家族がいたたまれない思いでこの間を過ごしておられることを思うと胸が痛みます。金儲けのためであったのか、客を喜ばすためであったのか、事故を起こした会社のずさんな運行管理が明らかになってきています。そうした報道を目にしながら、大切な子どもの命をあずかっている本園としても他人事ではなく、日頃の管理体制が問われる思いがいたします。小さなことの見過ごしが、思いもかけない大きな事故につながるのですね。保護者の皆様も登降園の時など、細心の注意を払ってくださいますように。時には安全のため小言を言うこともあるかもしれませんが、ご理解ください。

さて、今月の聖句は「求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる」の一部分が選ばれています。イエス・キリストは本気で祈り求めることの大事さを教えられました。しかし、聞かれない祈りもあります。子どもが欲しいと言う物を何でも親が買い与えないのと同じで、神さまが相応しいとされる時がありますし、私たちの求めとは違った形で応えられることもあります。神さまは私たちが必要なものをご存じだからです。月主題は「探ってみる」ですが、子どもたちが本気で遊びを展開しても、うまくいかないこともあるでしょう。しかし、すぐに答えが見つかるよりも、そのために心と体をたくさん動かしてほしいものです。幼児期はそういう経験を培い、その後の人生における自分探しの旅に出かけて行く備えをなす時なのだと思います。(園長)