愛隣だより☆2022年9月巻頭言☆
2022年10月1日 投稿者:愛隣幼稚園
長かった夏休みを終え二学期を迎えました。年々厳しくなる暑さに加え、感染症の急拡大により本当に過ごしにくい夏休みでしたね。昨年のこのお便りに夏休みの感染者が200人を超えた不安を記したものですが、一年後に3000人を超える状況になろうとは想像もしていませんでした。感染症の終息は全く見えない中ですが、保護者の皆様にご協力を頂きながら子どもたちの園生活を守っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
9月の主題は「のびやかに」です。心も体も解放されて遊んでいる姿が浮かびます。コロナ禍にあって何をするにも制限がある中で過ごす子どもたち。もっと自由に過ごさせたいなあ、こんな制限だらけの幼児期でいいのだろうかと思うのは保護者の皆様も同じでしょう。けれども子どもたちは一日一日をしっかり生き、感じ、学んでいるのだと気づかされることが多くあります。夏休み前に子どもたちが砂場近くの水たまりで、産まれたてのオタマジャクシを見つけました。数匹は飼育ケースで手足が伸びる様子を観察し、カエルになるのを見届け無事に庭に放せましたが、数え切れないオタマジャクシが水たまりで生き続けます。夏休みも数名の子どもが預かり保育に通いながら、暑さで水が干からびないか、お湯になってオタマジャクシが弱らないかと水たまりを見に行ってはせっせせっせと水を運び、元気に泳ぐオタマジャクシをしばらく観察してから自分たちの好きなあそびへ駆け出していきます。そんな姿を見ながらどこかホッとすると同時に気づかされます。他者(今回は小さな生き物ですが)を思う心が育まれていることを。今月のねらいには“自分らしさを発揮するようになる”とあります。「のびやかに」過ごす中でしか“自分らしさ”は発揮できませんし、お互いが“その子らしさ”を理解することで安心を覚え、更に関わりは深くなります。人と人との空間的な距離が求められる生活ですが、他者を思い、その存在をより近く感じることができる密な関係が育っていくことを願わずにはいられません。今月には運動会の活動も始まります。友だちや自分自身の新たな面に出会いながら楽しく取り組んでいきたいと願っています。(川畑)