愛隣幼稚園

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愛隣だより☆2024年6月☆

子どもたちはお世話が大好きです。自分たちが植えたミニトマト、ピーマン、胡瓜のプランターに、早く大きくなあれと水を注ぐ姿が見られます。それは親の子どもに対する祈りのようなものです。しかし、余りに多くの水が注がれることから、保育者が「ぶどうの木にあげて」と言うと、子どもたちは喜んで水やりをします。砂場用の小さなジョウロでは、一瞬で水は空っぽになってしまいます。ですから、水道と畑の間を何度も往復します。大人の目から見れば決して効率が良いわけではありませんが、どの子も満足げな表情をしているのが印象的でした。

また、ある日の降園時間のことです。バスで帰る園児が乗車前に列をなして待っている時、通路を這う虫を見て、「あっ、毛虫!気持ち悪い」と言うのです。黒い体に赤い筋のそれは毛虫ではなく、蝶蝶の幼虫で「ツマグロヒョウモン」でした。トゲトゲに見える部分も触ってみるとやわらかく、毒もありません。ビオラが好物なので、職員室前の花壇に大発生。「ぼくのなまえはツマグロヒョウモン」という絵を描いたプレートを保育者が立てると、安心して幼虫を「みつける」(月主題)姿が見られ、小さなバケツにウジャウジャ、子どもたちの集中力に驚かされました(勿論、幼虫はあとで花壇に放たれました)。ちなみに、ツマグロヒョウモンは50年前まで西日本にしか生息していなかったそうですが、関東でも見られるようになったのは温暖化が影響しているとのことです。

「見よ、それは極めて良かった」という今月の聖書の言葉は、神さまがつくられた世界を言い表しています。その世界を神さまは人間に管理するよう託されました。子どもたちが草木や生き物との関わりを通して、自分より小さなもののお世話をし、命を育み、尊ぶ心が日常の保育を通して培われていることは、創造主なる神さまの喜びに適うことなのです。    (園長)